給費制の問題に取り組んで来た友人が、最近、「給費制の問題よりも、クレサラ問題や貧困問題に取り組むべきではないかと思った」と言いました。どうやら、事件で生活に困っている人と接するうちに、こちらの問題の方が緊急性もあるし、重要ではないかと思ったようです。
確かに、貧困問題は社会のあり方に直結し、とても重要です。他方で、貸与制のもとでは司法修習生は貸与金をもらえるため、一見、満足に生活することができており、困っているようには見えません(もちろん、諸事情により、貸与を受けられない方もいらっしゃいます。)。
しかし、給費制の問題も、別の側面から見ると他にない重要性を持っています。
給費制が廃止され、法律家が困窮するようになってしまうと、将来、人権課題に取り組む弁護士が減るおそれがあります。私たちは、給費制を復活させることで、将来、市民のために働く法律家が減らないように頑張っています。
そういう観点から見ると、給費制の活動は、将来の人材育成を目的としているといえます。そして、給費制の復活により、貧困問題をはじめとする多くの人権課題に取り組む弁護士を確保することができます。
・・・こういう話をしたら、友人は今後も一緒にがんばろうと言ってくれました^^めでたし。
(ブータ)