学部生の方の話

先日、まだ大学2年生の方のお話を聞く機会を得ました。

私が大学生だった頃(8年前)とは随分様子が違っていて驚いたので、その内容を書きます。

今の学部生は、ロースクールに行かないようにするために、早いうちから予備試験の勉強を始めたり、大学の課題を減らそうとしているそうです。

大学1年生から予備試験の勉強をするために予備校に通っている人も珍しくないようです。私は早稲田大学法学部(旧司法試験の受験者数が一番多い大学でした。)を出ていますが、私が学生の頃は、1年生から予備校に通う人はだいぶ少なかったです。それが今では、1年生から予備校に通い、勉強に集中している人も多くいるそうです。自主ゼミではなく、予備校で勉強する理由は、予備試験は一般教養から多く出題され、範囲が広いため、予備校の力を借りないと勉強が終わらないからとのことです。

予備試験に本腰を入れるとなると、どうしても大学の授業との両立が問題になります。そのため、最近の学部生はなるべく大学の授業の負担を減らすために、楽な授業をとったりしているようです。中には、いわゆる偏差値の高い大学に行くと、課題が多く、周りも優秀で単位をとるのに気を抜けず、予備試験に集中できないため、あえて偏差値がそれほど高くない大学に行き、効率よく単位を取って予備試験に集中するのが賢い手段だという考えもあるようです。

そうまでしてロースクールに行きたくない理由は、お金と時間がかかるためです。学部生の間では、ロースクールに行くことは「禁錮2年、罰金300万円」と言われているそうです。

何だか、大学の教育や、ロースクールの存在などがしっかり機能していないように感じました。その背景には、お金の問題があることは言うまでもありません。

 

(ブータ)

給費制の意義

先日、大物の先生と給費制問題で懇談する機会を得ました。

その先生は「給費制の問題を論じるにあたり、修習生の生活苦や就職難を主張するべきではない。問題の本質は、法律家の公益性にあるというべきだ」とおっしゃっていました。

その理由は、一般の人も生活苦や就職難で困っている世の中だから、修習生の生活苦や就職難を引き合いに出しても、国民の共感は得られないからということでした。また、修習生の状況を主張しても、内向きの議論になってしまうとのことでした。

その先生は、生活苦と就職難を出してはいけないと述べていました。

しかし、私の個人的な意見としては、生活苦や就職難によって、貸与制のもとで修習を受けた新人弁護士がお金になる事件ばかりを受けるようになり、公益的な仕事にかかわらなくなるおそれがあるのではないかと思います。その先生もその点については否定はしませんでした。主張の仕方の問題のようです。

法曹のあり方について、色々と考えさせられました。

 

(ぶーた)

提訴延期の理由

しばらく更新できておらずすみません。われわれ新人弁護士も仕事が増え、忙しくなって参りました。

先日、この訴訟の延期を会議で決定しました。とても悔しく、やりきれない気持ちはありますが、この延期を機会にして、もっと準備をしていこうと思います!

提訴の延期は色々あるのですが、一番の理由は、1月末の検討会議の議論をはじめとする政治情勢です。

当初、私たちは12月20日の一斉登録日に提訴をしようと考えていました。しかし、法曹養成制度検討会議にアプローチをして給費制復活を求めるべきであるとの意見があり、法曹養成制度検討会議で一定の結論が出てから提訴をすることにしようと決めました。

1月30日の法曹養成制度検討会議で一定の結論が出るという話でした。同会議ではおそらく貸与制でいくという話になるので、その結論を待ってから提訴をしようと考えていました。

しかし、検討会議では、貸与制を前提とした上で、修習生間の不公平を是正するのに必要な措置を検討する方向性をとるという、あいまいな議論がなされてしまいました。この議論は、貸与制を前提としている点でよくないのですが、今後の後輩のために、少額であっても「必要な措置」を獲得する必要はあります。とれるものはとっておきたいですから。

・・・私たちはとても悩みました。

検討会議の決定が貸与制を前提とするものであることはほぼ確実なので、私たちは提訴をすることを決めました。一時機は3月6日に提訴することにしていました。

しかし、提訴はやはり過激な手段です。提訴によって、運動を硬直化させ、上記の「必要な措置」の検討に悪影響が及ぶのはよくないとの意見がありました。

また、法曹養成制度検討会議のパブリックコメントの実施が延期されました。私たちは訴訟の宣伝とあわせてパブリックコメントを周囲の人に書いてもらうことを計画していたため、この延期によって、早期に訴訟を提起する必要性が薄れました。

こういった情勢から、3月6日に提訴するのは、運動との関係でベストではないと判断しました。せっかく多くの原告と代理人が集まってくれた以上、私たちは最前を尽くしてたたかいたいと考えたのです。

今後はよりよい時期を探りつつ、提訴の準備をすすめていきたいと思います。長文ですみませんでした。

 

(ブータ)

最近また代理人が増えました!

しばらくブログの更新をさぼっていてすみません(滝汗)。

昨日、嬉しい出来事がありました。

大分県から代理人追加の連絡がありました。

「きっと2、3人くらいかな」と思ってファイルを開いたら、20名以上の先生方のお名前がありました。既に代理人になっていただいている先生もあわせると、これで大分の代理人は30名以上になります。

大分県弁護士会は約130名の弁護士が所属しているのですが、うち30名以上の弁護士に給費制訴訟の代理人になっていただいています。

こういう県がひとつでもあると、とても心強いですね。

代理人になってくれた先生方のためにも、頑張らなければならないなと思います。

 

(ブータ)

2月8日東京ラリーその2

前回に引き続き東京ラリーの模様をお伝えします。

市民連絡会の清水さん、菅井さんからの応援の挨拶がありました。

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清水さんは、市民が困難に直面した時、手弁当で頑張ってくれる弁護士が必要であり、そのためには、司法修習生に対する給費制復活は不可欠と力説してくれました。
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菅井さんは、司法修習生の待遇は劣悪そのものであり、タコ部屋でも給料は最低限支払われるのにと貸与制に憤りを表明していました。
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若い世代からビギナーズネット代表の竹崎さんから挨拶をいただきました。

竹崎さんは、貸与制は大勢の若者の法曹への道を断念する原因になっている。

私も法曹になることが夢であるが、どうか給費制を復活させてもらいたいと必死に訴えかけていました。

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続いて、先輩弁護士からの挨拶です。

齋藤尚先生から挨拶をいただきました。

貸与制には大きく分けて2つの問題があると考えます。

まず、一つ目は統治機構からの問題です。司法権は言うまでもなく、国家の3権の一翼を担う存在です。その司法権を担う人材を育成するために1年間の司法修習専念義務を課しておきながら、それに見合う対価を支払わないということは、国家としての責務を放棄したに等しいと考えます。

二つ目は人権上の問題です。給費は司法修習生が得ていた権利です。その権利を奪うには合理的な理由が必要なはずです。現在、国家公務員の給与が5%カットされたことが原因で訴訟になるといわれておりますが、司法修習生は100%ですよ。64期と65期で人が違うとはいえ、このような不合理が許されてよいわけがありません。

以上が齋藤先生の発言の骨子です。

続く、

(まっきー)

2月8日東京ラリー・その1

2月8日東京ラリー(@主婦会館プラザエフ)が開催されました。

平日夜にもかかわらず、新65期の原告、代理人、ビギナーズネットの会員、市民の方など大勢の方が集まってくださいました。参加者の皆さま、ありがとうございます。

当日の模様をお伝えしたいと思います。

DSC00215新65期の有志は、法曹養成制度検討会議の結果を踏まえて、給費制廃止違憲訴訟に踏み切ることを決定しました。

東京ラリーは、司法修習における給費制の意義を確認し、原告代理人らが訴訟への意気込みを語る目的で開かれました。

DSC00219冒頭、弁護団の共同代表を勤める宇都宮健児先生より、給費制廃止違憲訴訟を応援するスピーチをしていただきました。宇都宮先生は、これまでの給費制維持(復活)運動を振り返りながら、市民のための法律家を育てるために給費制は必要不可欠であることを強く訴えていました。

DSC00231次に、久野由詠原告団長、尾崎彰俊原告団長の挨拶がありました。

DSC00229尾崎先生は、法曹になるまでに多額の借金を強制的に背負わされるようになれば、法曹を目指そうとするのは、お金持ちの家庭で育った人かギャンブラーかのどちらかで、これで本当に市民のために役立つ法律家が育つのかどうか心配だと述べていました。

久野先生は、「65期は、就職難の中やっと掴んだ就職先で、ボス弁の意向を気にして表立って声を上げられない人がすごく多い。支え協働してくれる先輩や同期に恵まれ、事務所の全面的な応援を受けている自分にできることは何かを常に考え、勝つまで戦い続けます。」と給費制訴訟に対する意気込みを述べました。

次回に続く

(マッキー)

 

 

 

 

アクセス数が3000を超えました!

ついにホームページのアクセス数が3000を超えました!

本日、65期に一斉FAXを送信したからでしょうか(昨日はこのFAXの文案作りで追われていました^^;)。

事務局MLにも原告になりたいですというお知らせが結構来ています。

今週中に原告の数が200を超えそうですね。訴訟が65期の間で広がってきていて嬉しいです!

次は代理人を増やす手段を考えます。ニヤニヤ。。。

 

(ブータ)

続・記者会見の記事

一昨日の記者会見の赤旗記事をアップします。

2月8日の東京ラリーの宣伝をしてくれてますね。とてもありがたい!

0204記者会見(赤旗)

8日は人が集まったらいいなあ。

このブログをご覧の皆さん、ぜひ集会にお越し下さい!

詳細はホームページのトップ画面を参照してください。

 

(ブータ)

記者会見が記事になりました!

昨日の記者会見が記事になりました!

朝日新聞です。

0204記者会見(朝日)

記事には、平等権侵害を主張するとありますが、実際はそれだけじゃなくて、職業選択の自由や13条、損失補償、労働者性なんかも検討しています。

また記事が発見できたら掲載しますね。

 

(ブータ)

訴訟提起の方針が決まりました!

本日、東京地裁内の司法記者クラブで記者会見をやりました。

記者が12社も来てくれました。資料が足りず、嬉しい限りです!!!

発表した内容は次の通りです(箇条書きですいません)。

・検討会議の方向性(前回のブログ記事参照)に抗議する!

・可及的速やかに給費制廃止訴訟を提起する。

・提起する場所は、今のところ、札幌、福島、東京、名古屋が確定。

西日本も提起の方向で検討している。

・法律構成は、国賠、損失補償、旧法に基づく請求、修習生が労働者にあたることによる最賃法に基づく請求です。

権利侵害については、平等権(64期以前との平等、昔の研修医や防衛大学校等との平等)、職業選択の自由、居住移転の自由、13条(借金を強制されずに法曹を目指す権利)、第6章などを網羅的に主張します。

以上のような内容で会見を行いました!!!

また記事になったらこのブログに載せますね。

 

 

(ブータ)