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福岡シンポは大成功でした!

11月23日土曜日の福岡での給費制訴訟のシンポジウムは大成功でした!

福岡、佐賀、大分、熊本、宮崎の弁護士だけでなく、北海道、仙台、東京、横浜、名古屋、広島、山口の弁護士にも広く参加してもらい、とてもいい雰囲気のシンポジウムになりました。

参加者は66名で、一般人やロースクール生の方にもご参加いただきました。一般人の方の会場からの発言がとてもよかったです。

馬奈木昭雄先生が、給費制の公益的な意義を説得的に論じられた後で、「給費制廃止は国からわれわれに対する挑戦である」とお話されたのが大変印象的でした。

福岡での弁護団長である安永宏先生、德田靖之先生のお話もそれぞれとても励まされるものでした。詳細は追ってご報告します。馬奈木先生、安永先生、德田先生はお三方とも21期で、それぞれ九州の別々の件で弁護士をされてきました。すごい期があるものだなと感心しました。

九州大教授の内田先生のお話も訴訟の主張を強めるもので、とても参考になりました。

総じて勇気の出るシンポでした!福岡訴訟団のみなさま、お疲れ様でした!

 

(ブータ)

 

 

 

いよいよ福岡シンポジウム!

23日(今週土曜日)は給費制訴訟が初めて主催するシンポジウムです。福岡訴訟のメンバーが頑張って準備をしてくれました。

シンポに合わせて、全国で会議を行うことにしました。

主に、第1回期日の持ち方について、全国で意思統一します!

陳述書ももっと用意しないといけないし、期日で傍聴席を埋めるための努力も必要です。やることは山積していますが、全国で協力し合って頑張ります!

 

(ブータ)

東京の期日も決まりました!

東京の期日も決まりました!

第1回 1月29日(水)14時から

第2回 3月17日(月)14時から

一気に2期日も決まりました。また、11月7日には原告側と裁判所で協議を行いました。

給費制訴訟は現在、4つの地裁に提訴していますが、裁判所の対応は4地裁でそれぞれ違っています。特に、こういう協議の場を設けるかどうかや、期日で原告や代理人が意見陳述するかは、各地裁によってだいぶ扱いが違うようですね。

ひとまず、東京と福岡は裁判長の方が色々提案してくださり、充実した審理をすることができそうです。私たちも支えてくれるみなさんのために良い裁判ができるようがんばります。

 

(ブータ)

 

福岡の期日が決まりました

福岡の期日が決まりました!

1月20日(月)午前11時から福岡地裁でやります。

10月28日に進行協議を行ったところ、警戒していたよりも裁判官が協力的でした。視覚に訴えるような主張をするように勧められ、パワーポイントを使うことになりました。また、原告団長と弁護団長の意見陳述もちゃんと認めてくれました。

進行協議までは「訴訟要件で門前払いの却下判決が出たらどうしよう・・・」と思っていたのですが、少しだけほっとしました。まだ却下されないと決まったわけではありませんが。

どの地裁も合議体による審理になりますが、4地裁のうちいくつかは左陪席が新65期です。

どんな裁判になるのか不安でいっぱいですが、多くの人に訴えかけるよう頑張ります。

 

(ブータ)

 

法曹人口増加のしわ寄せ

弁護士の半数は58期(弁護士8年目)以下だそうです。地方の単位会ではこの10年間で弁護士数が倍増したところがほとんどです。こういった事実を見るにつけ、「弁護士は増員したのだな」と実感します。

増員の当初の目的は、司法サービスが行き渡っていないところにサービスを行き渡らせることでした。企業や自治体などに司法サービスを広げることが予定されていたのだと思います。

しかし、実際は企業や自治体で弁護士を採用しているところは増えませんでした。そのため、弁護士の仕事は全体としてあまり増えず、少ない事件を大人数で取り合うことになりました。そして、増員の影響は若手弁護士の待遇の悪化に繋がっています。

結局、割を食っているのは若手弁護士ではないでしょうか。給費制廃止違憲訴訟では色々な意見の人が参加しているため、増員問題について意見を集約する予定はありません。しかし、今の若手の現状を紹介するに当たり、触れずに済ませることはできないと感じています。

 

(ブータ)

法曹養成制度改革推進会議の検討内容

新しい検討体制の会議がスタートしたようです。

現在は、主に、予備試験と司法試験科目の削減、司法試験の回数制限の緩和、法曹の活動領域の拡大が検討されているようです。

科目の削減では、予備試験の教養科目の削減、司法試験の短答式を憲法、民法、刑法に限ること、選択科目の廃止が検討されているようです。しかし、選択科目の廃止については、一部の弁護士の間で反対の声も強いそうです。また、短答式で訴訟法を科目から外すと手続の理解が浅くなるのではないかという意見もあります。

受験回数制限の緩和では、従来の「5年で3回」を「5年で5回」にすることが検討されているようです。しかし、遡及的に適用することは検討されていないので、既に3回受験をした方がさらに2回受験できるようになるということにはならないようです。

法曹の活動領域の拡大では、自治体、企業だけでなく、海外への拡大も検討の対象に上がっているようです。しかし、どうやって海外に展開していくのか、他国の法曹との活動領域の境界をいかに設けるのか、などの疑問があります。

色々と大きな改革が行われそうですが、給費制の検討がいつされるのかは未定のようです。

 

(ブータ)

 

 

司法崩壊の足音!?

最近、中規模の弁護士会の地域で弁護士をしている先生とお話する機会がありました。

その地域では、66期の修習生1名が「これ以上、修習をしていても展望が見えない」と言い、修習の途中で修習生を辞めてしまったそうです。その背景には、就職難や弁護士になってから稼いでいくことの大変さがあるようです。

また、その地域には、司法試験には受かり、66期になるはずだったが、修習に行かずにマスコミに就職したという人が赴任してきているそうです。その方は司法記者になっているので、法廷で、本来同期になるはずだった修習生たちとともに(座る席の位置は違いますが)裁判傍聴をしているとのことです。

私は新65期で66期と1年しか違いませんが、私の頃はこういう事態はありませんでした。どんどん制度がこれまでと違う方向に行っているなと感じました。

 

(ブータ)

今日お会いした専門家の方

今日、私が今やっている事件の関係で、専門家の方から意見書をいただきました。見ず知らずの関係なのに、大量の資料を読み込んで立派な意見書を作成してくださったのです。

費用がだいぶかかるのかなと思ったら、無償でいいとのことで驚きました。

その方は、同業者の方のずさんな管理で今回の事件が起きたので申し訳なく思うとおっしゃっていました。きっとご自身の職業に誇りを持っていらっしゃるからこそ、私たちの力になってくださったのだと思います。

私も弁護士という職業に誇りを持っていたいと思いました。

しかし、お金のことが気がかりだと、こういう公益に資する行為ができなくなってしまいます。やっぱり給費制復活は必要だなと感じました。強引な締めくくり方ですみません(^^;)。

 

(ブータ)

法曹養成制度改革推進会議スタート!

 いよいよ法曹養成制度の次の検討機関である、「推進会議」がスタートしました。この組織は2年間をかけて法曹養成制度の見直すべきところをどんどん変えて行こうというものです。

しかし、給費制については、「(4)司法修習の中身」というところで取り上げるかも?という程度の扱いで、会議で議論をするかどうかは不透明です。

産經新聞の9月17日付のニュース(これが一番詳しい!)を以下に貼付けておきます。

政府は17日に開かれた閣議で、司法試験や法科大学院のあるべき姿など法律の専門家を養成する制度の見直しを進めるため、官房長官や法相、文部科学相ら関係閣僚で構成する「法曹養成制度改革推進会議」を新たに設置することを決めた。

推進会議の下には、法曹界や経済界、消費者団体などからの有識者が集まった「法曹養成制度改革顧問会議」が設けられた。

顧問会議メンバーは、納谷廣美・前明治大学長▽阿部泰久・日本経済団体連合会経済基盤本部長▽有田知●(=徳の心の上に一)・元福岡高検検事長▽宮崎誠・元日本弁護士連合会長▽山根香織・主婦連合会長▽吉戒修一・前東京高裁長官の6氏。

また、内閣官房の下で制度改革の方策を立案する実務組織「法曹養成制度改革推進室」も新たに設置された。改革推進室は法務省や文科省、最高裁、日本弁護士連合会の各組織からの出向者らで構成される。改革推進室メンバーが今後、法律の専門家を養成する制度の改革プランを企画立案。顧問会議に意見を聞きながら、課題の解決を目指す。

 課題としては、(1)今後の法律の専門家の人数(2)法科大学院の在り方(3)司法試験の内容(4)司法修習の中身(5)司法試験合格者の活動領域の拡大-などがあげられる。特に(5)については、顧問会議とは別に、有識者懇談会と3つの分科協議会を置き、法律の専門家が広く社会に受け入れられる方策を検討する。

政府は平成14年、司法試験合格者を「22年ごろには年間3千人程度」とする目標を閣議決定したが、新司法試験の合格者は20年以降、約2千人で推移し、法科大学院への入学者や同大学院修了者の司法試験合格者数が低水準にとどまるなど、将来の法律の専門家を養成する制度は問題が山積している。

このため、法曹養成制度検討会議が今年6月までの約1年間、改革案を協議してきた。しかし、司法試験の年間合格者を3千人とする計画の撤廃を提言したほかは具体策を打ち出し切れていなかった。

法科大学院教育の意義

先日は今年の合格者(67期予定者)や現役の法科大学院生とお話する機会がありました。

合格者の方は法科大学院教育については否定的でした。法科大学院の授業では受験指導は行ってはならず、法科大学院の目的と実際の方法がかい離していることを指摘していました。授業よりも、大学院が提供するゼミ(有料)の方が受験に役に立ったとのことです。

他方で、現役の法科大学院生の方は、法科大学院の2、3年間の経験はムダではないとおっしゃっていました。先端的な授業や実務科目に触れることで、自分の興味関心を広げ、より豊かな法曹になる契機となりうるといった趣旨の発言をされていました。

もっとも、法科大学院は学費が高いので、法科大学院に通わなくても受験資格を得られるのなら(及び予備試験の合格率がもっと高いのなら)、法科大学院には行かずに済ませたいとおっしゃっていました。

やはり経済的な問題は大きいですね。給費制復活への期待も聞くことができ、こちらも励まされました。がんばります。

 

(ブータ)